工場DXによる自社生産化
ナレッジ 2026.10.10
これまで購入していた原材料の供給が止まる。生産規格も製造経験も社内にない状態から、自社で作れるようにする——調達トラブルの回避にとどまらず、技術とプラントを自給する体制へ舵を切った取り組みです。
ゼロからの立ち上げで直面したこと
技術・規格の不在
購入品だったため、生産規格も技術仕様も存在しない。社内に製造経験とノウハウが皆無で、プロセスそのものをゼロから構築する必要がありました。
プラント・配置の不全
最適なプラント構成を選定できない。効率的な工場レイアウトの設計が難しい。投資と生産能力のリスクが膨らむ。
システム・投資リスク
適切なROIが算出できない。制御・上位システムの連携仕様が不透明。工場全体の可視化要件が未整理。
自社生産化の6ステップ
- 目的・ゴール設定 目的の整理、能力目標、将来のあるべき姿の定義
- あるべき姿の策定 製造プロセス設計、プラントフロー、設備構想
- 要目表と実行計画 設備要件の明確化、投資計画、実行計画の作成
- 要素試験と課題解決 生産検証試験、品質確認、技術課題の抽出と改善
- 全体システム構築 制御・上位システム連携、データ収集仕様
- 全体可視化の実施
創出された成果
- 設備費用 30%削減
- 生産効率 200%向上
定性面では、外部調達の停止リスクを根本から回避する安定供給体制の確立、ノウハウゼロから自社独自の製造技術・仕様を形式知化できたこと、生産プロセスの標準化が挙げられます。
調達リスクを、DXの機会に変える
工場の新設と内製化を契機として、生産・物流・品質情報のリアルタイム統合を土台に、原材料技術の高度化と製造品質の向上、次世代の人財育成基盤を積み上げる。その先に、データドリブン経営とAI活用による自律型生産があります。